ここはとてもとても大きな世界

 

大きすぎて世界地図さえ描けないような世界でした

 

そんな世界のある一角に魔法学園のある都市がありまして

 

その魔法学園には人間やらエルフやら獣人やらが魔法を学んでいました

 

ついでに武術も学んでいました

 

武術の成績だけ優秀な人もたまにいました

 

異種族まざりまくりなこの学園はいつも平和でした

 

そんなある日の事でした・・・

 

 

 

 

 

とある教室の一角・・・そこには5人ほど生徒が集まって何かを話していた

 

「・・・はぁ?」

 

その中の一人・・・人間族の銀髪の少年、エランはかなり不信そうな目をしていた

 

目の前の少女に対してである

 

「だ・か・ら、今日どっかの皇帝がこの学園にくるらしいのよぅ!!」

 

その少女、獣人族である少女、ラミィはエランの机に手を付きポニーテールにしてある緑色の髪を揺らしながら何やら叫んでいた

 

「皇帝って・・・一番近くの帝国さえかなり遠いよ?いったい何をしに来るのさ?」

 

エランの隣に座っていた人間族の青い髪の少年、クレイもまた――エランよりは大分マシとはいえ――不信そうな目でラミィを見つめていた

 

「どこの国かもはっきりしないあたりが信憑性を著しく失わせてるわよラミィ」

 

そのクレイの机に腰掛けていたエルフの少女――とはいってもエルフの寿命はかなり長いため見た目で年齢は判断できないのだが――セリアははなから信用してないようであった。

彼女の長い金色の髪が微妙に流れ、クレイにあたりそうになったりあたってたりするが本人は気にしていないようだ・・・本人は

 

「ええっと・・・誰から聞いたんですか?」

 

最後の一人・・・エランの後ろに立っていた人間族の少女、フィレアが尋ねる

 

その大人しそうな少女はさらさらとした黒髪をしていた

 

「サディスティックジノが他の先生と話してたよ」

 

サディスティックジノ・・・彼らの担任教師であるジノというごつい角刈り男の呼び名である

 

短絡的に言うと暴力教師であり、反抗する生徒は即殴る

 

そのくせ生徒の親にその事を追求されると『愛の鞭です』などと恥ずかしい台詞を堂々と言い放つ馬鹿でもある

 

常にグラサンをかけ、竹刀とかいうどこぞの民族の棒を持ち歩き、ジャージとかいう服を着ていたりするが恐らくそれは本編にはあまり関係ないだろう

 

「・・・信憑性あるのかそれ」

 

「・・・うーん、今自分でも疑問に思っちゃった」

 

「『他の先生』が誰かにもよるかも」

 

「ジノの奴・・・妄想癖もあったのね」

 

「セ、セリアさん・・・即決め付けるのもどうかと思うんですけど・・・・」

 

彼には何の信頼もなかった

 

「でもさ、本当に来るとしたらなんだと思う?」

 

クレイが疑問を口に出す

 

「きっと優秀な生徒を引き抜きに来るのよ!!」

 

ラミィが自信満々の顔で言った

 

「こんなところまで?帝国にもここより遥かにでかい学園があるのに?誰かにまかせずに?特にここの生徒が優秀だっていう噂もないのに?たまたまだとでもいうの?そんな勘だけで皇帝自ら動く?・・・ありえないわね」

 

「うぅ・・・そこまでいわなくてもいいじゃんかぁ」

 

「いいえ、あなたの頭だとここまで言わなきゃ理解できないと確信したから言ったのよ」

 

「理解できるよ!!」

 

「何個目ぐらいで?」

 

「えっと・・・5個ぐらい?」

 

「馬鹿娘め」

 

「うっさいよエラン!!」

 

「的確な表現ねエラン」

 

「2人して馬鹿にするなぁ!!」

 

「よし、おまえも言えクレイ、それで3人だ」

 

「増やすなぁ!!」

 

「えっと・・・なんで僕?」

 

「フィレアにできると思うか?」

 

「・・・無理だね」

 

「だろう?」

 

「なんで断らないのよクレイ!!」

 

「えっと・・・こう言ってるから一言だけでもいい?」

 

「おうやれやれ」

 

「断りなさいってば!!」

 

「えっと、それじゃ・・・・」

 

「・・・・・・くっ、何を言う気よぉ」

 

すぅっ、と息を吸うクレイ

 

「ばーか」

 

一言だった

 

「・・・・・・エランやセリアの言葉より遥かにむかついたのは何故だろうね?」

 

「いや、わかる気がする」

 

「普段真面目な人に真面目な顔で馬鹿にされるととても腹が立つということね」

 

「ご、ごめん・・・」

 

「もういいよ・・・」

 

ラミィのテンションは物凄く下がったようだ

 

「あのぉ・・・」

 

声のする方向を見てみるとフィレアがおずおずと手をあげていた

 

「どうしたフィレア?」

 

「どうしたのフィレア?」

 

エランとセリアが似たような台詞で尋ねた

 

「話が脱線してる気がするんですけど・・・」

 

実際物凄く脱線していた

 

「なんだった?」

 

「あれれ?」

 

話を持ってきた奴さえ忘れてるこの現状

 

「『来るなら何故来るのか』だったと思う」

 

「誰が?」

 

どこまでもボケるラミィ

 

「・・・ああ、皇帝だ」

 

今思い出したらしいエラン

 

「「なんだろなぁ(ねぇ)?」」

 

この2人、ある意味似た物同士かもしれなかった

 

「ねぇ・・・この学園ってどこのお金で運営してたっけ?」

 

「あ、ファクトリアです」

 

「・・・帝国ね」

 

「・・・そういやそうですね」

 

「帝国だったか?」

 

「さあ?」

 

「れっきとした帝国ですよ2人とも・・・」

 

2人はボケ役と化していた

 

「で、信憑性は多少あがったわけだが何故来ると思う?」

 

話は振り出しに戻っていた

 

「はいはーい、ていあーん」

 

ラミィが手をぶんぶんと振り回していた

 

「いや、質問に提案してどうする」

 

かなりわけがわからない

 

「考えてもわからないからあとをつけるのはどうでしょー?」

 

「採用」

 

即決だった

 

「尾行が得意な奴いるか?」

 

「なんとかなるけど皇帝相手だし・・・やめとくわ」

 

「うーん、気配を消すのはちょっと無理かも」

 

「私もです・・・」

 

しかも何気に危険度も高い作戦だったりする

 

「私できるよ」

 

「「嘘をつけ」」

 

ダブルツッコミ

 

「嘘じゃないわよ!本当に得意なのよぅ!!」

 

「「そう(か)、さすが野性ね(だな)」」

 

そして二段ツッコミ

 

「野性言うなぁ!!」

 

「「野獣?」」

 

さらにもう一段

 

「うぅ・・・2人がいじめるよぉ・・・」

 

「き、気にすることありませんよラミィさん・・・」

 

フィレアに泣きつくラミィ

 

ラミィの頭を撫でなぐさめるフィレア・・・

 

それを3人は見て、こうつぶやいた

 

「百合か」

 

「百合ね」

 

「百合ですか」

 

「「違います(違うよぉ)!!」」

 

2人の必死の叫びであった・・・

 

 

 

 

 

そしてこのやたら平和な雰囲気の中時は刻まれ・・・

 

放課後・・・皇帝が学園へやってきたのだった・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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あとがき

 

『ふぁんたじーが書きたくて』第一話でしたー

 

ブルドガング停止中につきなんとなくファンタジー書いてみたり

 

まぁ学園ファンタジーにする気はありませんが

 

・・・現時点ではHPに載せるかも謎、趣味だけで続けるかも

 

んじゃ、キャラ説いこかー

 

 

 

エラン

 

種族 人間

 

外見 銀髪、目つき悪し、髪は肩にギリギリとどかないぐらいだが前髪は目に少しかかっている、結構長身

 

性格 偉そう、声を荒げる事はめったにない

 

得意武器 50cm程の短剣、たまに二刀

 

得意属性 風

 

何か一言 『暇だぞラミィ、とりあえず踊れ』

 

 

クレイ

 

種族 人間

 

外見 青髪、長めのため首の後ろで少し髪をくくっている、背は高くもなく低くもなく

 

性格 温厚、まじめ・・・されど暴走する奴は眺めるだけで止めはしない

 

得意武器 槍、素手

 

得意属性 水

 

何か一言 『目立たないんだよね、僕って』

 

 

ラミィ

 

種族 獣人

 

外見 でかい獣耳が頭に、緑髪のポニーテール、細身、身長はクレイと同じぐらいはある

 

性格 能天気、そしてやたら元気、少し頭が弱いと仲間うちで呼ばれる

 

得意武器 爪

 

得意属性 火

 

何か一言 『皆元気ないわよぅ!』

 

 

セリア

 

種族 エルフ

 

外見 金髪、腰まで届くロング、長身細身、耳が尖っている

 

性格 基本的に無表情or不機嫌、たまに笑顔をみせるとレア物だとクラスが騒ぐ(女子含む)

 

得意武器 レイピア、弓

 

得意属性 火、闇を除く全属性

 

何か一言 『死になさい』

 

 

フィリア

 

種族 人間族

 

外見 黒髪ショート、前髪はそろえている、背は小さい(気にしてるらしい)

 

性格 おどおどと・・・かなり大人しく周りのテンションにおされぎみ

 

得意武器 なし

 

得意属性 光

 

何か一言 『え?あ?う?・・・・・はう』

 

 

 

 

その他

 

 

ジノ

 

種族 人間族

 

外見 ごつい、でかい、筋肉、グラサン、ジャージ、竹刀

 

性格 サディスト

 

得意武器 肉体

 

得意属性 なし

 

何か一言 『全ての生徒に俺様の愛の鞭を』

 

 

 

 

 

 

とまぁこんなところでしょうかね

 

デカイ武器を持ってるような奴がいないこの五人ですがまぁ魔法でどうにかなるでしょう

 

ちなみにこの世界の魔法・・・特に詠唱も発するための言葉も必要ないんですが(その代わりに発動するために魔力をためなければならないが)、その方がイメージしやすくてなんとなくその方が格好がつくという事で何かしら言いながら使う奴が多かったりします。

 

例えばラミィが「馬鹿セリア―ーーー!!!」と言いながら火球を放つことも可能なわけです。

 

なんとなく威力も上がりそうですね

 

 

さてさて、彼らがこれからどうなりどこへいくのか・・・どうぞお楽しみにー(楽しみにするような物でもない)